ファミリースタジアム2003(ナムコ) [ゲームキューブ]
プロ野球界に激震が走った2004年。かつて応援していた阪急の後釜オリックスと近鉄(両方子ども会に入っていた浮気者)の合併はショックでした。
好きな同士でいいんじゃないの?という訳には行きません。ゲームで例えるなら、ドラクエとFF?ファミスタとパワプロ?詩織とさくら?が合体!……ぞっとしますね。
それはさておき、一応、最新のファミスタである本作。2003年版ですが、札幌ドームは入っています。
見た目は、かつてのファミスタともワースタとも違っており、プレイするまでは不安たっぷりでしたが、いざ遊んでみると、やはりファミスタでした。
そうは言ってもプレイ感は若干違っており、外野守備は慣れるのに時間がかかります(それまでは落下点表示ありでプレイを推奨)し、内野も強い当たりの時など一瞬出足が遅れるような感じがします。
ただ、走塁はPSの頃より随分改善されていて、シングルヒットの際の2塁ランナーや、外野フライの際のタッチアップなど熱い攻防が見られます。
投球部分の変化は、カーブやシンカーなど高低の要素が入っており、ファミスタじゃなくなってしまったんじゃないかと思いましたが、やはりファミスタ、感覚的に打てます。
ホント、上方向の変化(ホップするストレート)なんて、見るまでは「ついにファミスタもパワプロの軍門に下ったか?」という印象でしたが、要はフォークを上に向けたような球(見送ればボール)なので、ゲームバランスが崩れるような物ではありませんでした。ま、実況が入ったのは時の流れと言っておきますか。
実際、かれこれ18年ほど(中だるみあり)ファミスタで対戦している友人も、すぐに馴染んで今じゃファミスタ系はこれでしか遊んでいません。
それから、球場に実際と同じ広告が入った(知らない大学とか)のは楽しいです。が、何の事情か広島市民球場にだけ何にも入っていないので、廃球場みたいに見えて悲しかったです(その後、移転が決定)。ナムコのゲームの広告を載っけたり出来なかったのでしょうか?
あと、相変わらずエディットできないのはどうかと思います。140試合モードでオリジナル選手は作れるものの、手間がかかりすぎて(1度目はいいですが)何度もやる気にはなれません。毎年新作を出してるわけでは無いですし、新人や外人など見込み違いな事も多いのですから、エディットはそろそろフリーにして下さい。
今後の希望としては、PS2でもファミスタ系野球ゲームを出して欲しい(熱チューのポリゴン美女は入れて可)、XX年度データ(ユニフォーム、球場込み)をアペンドディスクで出して欲しい、地方球場も欲しい、こんなところでしょうか。
昭和50年度版なんて出たら嬉しいんだけどなぁ……。
なお、もうすぐPS2で発売される「熱スタ2006」のオマケモードとして、最新データのファミスタが収録されるそうです。
(毎日ゲームクエストに投稿したものに一部追加しました)
ビーチスパイカーズ(セガ) [ゲームキューブ]
現在、オリンピックやワールドカップの一時的熱狂を除き、バレーボールの人気はかなり低迷してしまっています。
当然、バレーボールを扱ったテレビゲームも少なくて、というか、元から任天堂のディスクシステムの傑作と、アーケードからPCエンジンとスーファミに移植された?横視点のものと恋愛風SLGくらいしか無かったのですけれど、今に至っては、2つくらいしか存在を確認できません。
ところで、バレーはバレーでも、ビーチバレーという競技があります。ゲーム好きの方はデッドオアアライブのでご存知かと思いますが、砂上において二人対二人で競うバレーボールです。
競技スポーツとしての歴史こそ浅いものの、アトランタ以来の五輪種目で、選手では6人制とビーチの双方を股に掛ける活躍をみせたカーチ・キライ(米)や6人制から転向した元富士フイルムの川合選手(現タレント)、元ユニチカの佐伯選手などが有名です。
さて、テレビゲームになり易いスポーツの条件として、アメリカで人気があること、という事実があります。これは、ラグビーゲームに比べてアメフトゲームが質量ともに圧倒していることからも明らかでしょう。
それで、何が言いたいのかといいますと、アメリカでは(今では更にいくつかの国でも)ビーチバレーの方が6人制バレーよりも人気があります。
そのお蔭もあってかセガが作った(ビーチだけど)バレーボールゲームを遊べるようになりました。そして、ゲームを立ち上げていきなり衝撃を受けたのが、あろうことか任天堂のハードで「セ~ガ~」という声と共にセガのロゴが見られたことです。
モンキーボールなどを遊んだ方はとっくに体験されていたのでしょうが、これほど胸に迫るものがあるとは思ってもみませんでした。
長い前置きはさておいて、ようやくゲーム本編に入りますが、なにせ二人制のバレーボールなので、小難しい作戦は全くありません。せいぜいツーアタックくらいです。
ただ、それが逆に取っ付きやすさにつながっており、取説なしでも最初から楽しめます。しかも、ボールの落下地点にマーカーが出る上、ボールに触れる瞬間でなくても事前にボタン入力しておけばOKというお気楽さなので、パワーゲージ(サーブとスパイクのみ)さえマスターすれば、アーケードモードは割合楽にクリアできます。
ただ、さすがにそれだけでは、じきに飽きてきそうな気もしますが、ワールドツアーモードという育成要素のあるモードがあるため、なかなか飽きません。
このモード、相棒をCOMが操作し、試合毎にもらえるポイントをレシーブやトス、アタック、レスポンスなどに割り振って頼れるパートナーに育ててゆきます(自分に関しては腕次第)。最初に名前や外見を設定するのですが、少々不自由なのが玉に瑕です。
ひいきのVリーガー2人で始めようとしましたが、利き腕や体型が変更できないため断念し、定番の?人気漫画より、こずえ&みどり(お気軽ですな)で始めました。
最初の頃は、ヘッポコリンな相棒をフォローするのに手一杯な状況でも、「しょうがないわね~、み・ど・り」と余裕しゃくしゃくだったのですが、トーナメントで9位、5位とランクを上げてゆき、4強(ブラジル、アメリカ、キューバ、オーストラリア)とまともに渡り合えるようになって来た頃には、むしろ相棒の方が安定したプレイヤーになっていて、そんな彼女に無意識のうちに依存してしまっている自分にふと気付いた時、戦慄を覚えました。
出藍の誉れとか、後輩の後塵を拝した先輩ってこんな感じかしら……などと思う余裕も無く、見苦しいまでの負けん気が炸裂した挙句、やる気だけが空回り(渾身のスパイクをシャットアウトされまくり等)という状況(それでも試合には勝つ……複雑)がしばし続き、散々な目(被害妄想)に遭ってようやく悟りました。「みどりの方が上なのね……ハァ、涙が出ちゃう、だって(以下略)」。
そうして何かが吹っ切れたことで、展開を俯瞰的というか、冷静によく見えるようになり、空いているところに落とす方がMAXパワーのスパイクよりもよほど効果的だということにも気付き、相手の足りないところをフォローできる、真の頼れるパートナーになることができたように思います。
そこで必殺技、「くらえ、風船アタック!(山なりフェイント)」。
ちなみに、ストーリーモードはありません。
(毎日ゲームクエストに投稿した物です)
バテン・カイトス 終わらない翼と失われた海(ナムコ) [ゲームキューブ]
最近ロールプレイングゲームをするのが億劫になりかけていた私ですが、この作品のお蔭でかつての熱い時間が久々に戻ってきました。
そしてエンディングの余韻の中、このゲームの特徴を一言で言い表せないかと考えてみたところ、「新しくて懐かしい」というフレーズが浮かんできました。
ゲーム業界自体が守りに入っている現在、RPGの大作はほとんど人気作の続編であり、オリジナルのものはSCEなど一部からしか出てこないのが現状です。そんな中、一時のスランプ(失礼)を脱したナムコから(制作会社発とはいえ)このような作品が出てきたことをうれしく思います。
さて、この作品は戦闘や装備、回復、アイテムの使用など多くの行動をカードで行います。そう聞いて、カードゲームは苦手なんだけど……とか、細かく作戦を立てたりするのが面倒臭そう……などと思われる方もいるでしょう。
結論から言うと、心配無用です。カードゲームとは違って直感的な判断の方が重要であり、制限時間も絶妙の短さなので、いつも適度の緊張感の中で戦えます。アイテムの使い方によっては(海老+釣竿で鯛、のように)新しいアイテムができることもあり、敵もアイテムを落とすので、雑魚との戦闘も苦になりません。なお、一部アイテム(主に食べ物系)は時間がたつと変化(饅頭が青カビ、氷が水、牛乳がチーズなど)してしまうので、デッキのチェックはまめにしたほうが良いでしょう。
それから、カードの多くには属性があり、光=闇・火=水・空=時がそれぞれ対になっており、苦手なもので攻めればダメージが上がるのはもちろんですが、同時に火と水など反属性のマグナスを使うとそれらが相殺されて威力が激減してしまいます。自分は(魔法キャラ二人に限ってですが)、光と火と空のような反属性の無い手抜きデッキを作って間違いが起きないようにしていました。
一方、それぞれのカードの角には(1~9までの)数字が1~4個付いており、この数字を揃えることで攻防共に多くのボーナス(上手くやると倍かそれ以上の威力になる)を得ることができます。1・2・3のようなストレートの方がボーナスも多いのですが、制限時間が有りじっくり構えているとパス扱いになってしまうので、7・7・7のようなゾロ目の方が狙いやすいです。ちなみに魔法系のキャラ(シェラ、ミズチ)の方が持ち時間がやや長いので、使いやすいです。
※以降、ストーリー紹介で若干ネタバレが有ります。
本作では、プレイヤーは主人公ではなく、主人公に憑依?している精霊です。一見、一体感が無く感情移入を阻害しかねない設定のように思えますが、このおかげで中盤の大胆な展開も違和感無く進められましたし、そのことがストーリーにも何かと絡んでおり、飽きさせませんでした。
それに、TV外のプレイヤーに話しかけてくる作品は以前にもありましたが、本作の場合は奇をてらった風が無いため嫌味に感じることも無く、主人公と自然に接することができました。
そして、大団円とかカーテンコールといった呼び方をしたくなるラストも、この設定ならではの演出でした。
個人的にRPGの醍醐味のひとつは、一個の完結した見知らぬ世界での旅(冒険)だと思っているのですが、このバテン・カイトスではシステムの新規さも相まって、それを堪能することができました。
また旅に出たいなぁ、と思わせてくれる作品に出会えて、感謝しています。
なお、近日発売予定の続編は、任天堂から発売されるようです。
(毎日ゲームクエストに投稿したものを再構成しました)
どうぶつの森+(任天堂) [ゲームキューブ]
※現在ヒット中の「おいでよ どうぶつの森」の前々作です。
この作品、64の頃から目は付けていたのですが、品薄でなかなか入手できず、そうなってくると根がひねくれていて、なおかついじけている者としては、やっぱり熱が冷めてしまうわけで、今頃の購入になりました。
今買うならばe+の方が断然コストパフォーマンスに優れているのですが、年中行事が日本式なのは+だと聞いていたので(e+はアメリカ)、こちらに決めました。
いい意味で目的の無いゲームです。各プレイヤーの共通目的を強いて挙げるならば自宅の代金返済でしょうか。
私の場合は、その借金返済のため、最初は貝拾いにはじまり、木揺すり・石たたきを経て、釣竿を入手してからは石鯛・鯛狙いの海釣りでこつこつと稼いでおりました。
が、ある雨の日にシーラカンスがにわかに豊漁(あまりに釣れるので、「しいらザンス」とかいうオチがつくんじゃないかと心配した)で、家が2階建てになりました(シーラカンス御殿)。そんな訳で、現在は住人たちに気に入った服を着せて喜んでいます。
最近は容量が増えたこともあって、本筋以外で楽しいイベントがあるロープレが増えてきましたが、それらを集めて一本のソフトにしてしまったのが本作であり、ごっこ遊びの幕の内弁当とでもいうべき構成です。
それでいて、寄せ集め感の無い一つのゲームとして立派に成立しているのが驚異というか、さすが任天堂、という感じです。
全体のバランスも絶妙で、好きなように遊んでください、という自信がうかがえます。
話は変わりますが、ライターのレベルが今ひとつといわれるゲーム業界の中で、任天堂作品の文章の完成度の高さ、センスの良さは以前から折り紙付きでした。
本作も例外ではなく、テキストの一つ一つがしっかりと練れている為、普段の会話も飽きが来ませんし、博物館での昆虫の説明のように笑わせてくれるものも少なくありません。
固定キャラたちとの会話でも郵便局の三角関係(ぺりおが70年代青春ドラマの青二才のようで歯がゆい)や仕立屋姉妹の泣かせる細腕繁盛記のような意外な話が飛び出してくるため、こちらも油断なりません。
ちなみに、64版にはいないらしい仕立屋姉妹が個人的にお気に入りのキャラでした。物腰や物言いが働き者で明るい関西人そのままな妹はノスタルジックな気分にさせてくれましたし、シャイな姉と仲良くなっていくのも楽しかったです。
人気キャラ、とたけけは、一見悪童にいたずらされた野良犬のようですが、話してみるとホントかっこいい、某ムーミ×谷のス×フキンのようなキャラクターです。適当にリクエストしても、さらっと歌ってくれますし、その後で「実はそういう曲は無いんだ。」なんて言ってくれちゃう辺り、シビレてしまいます。ヴォーカルは某ビーグル犬ス×ーピー風(某が多くてすいません)で、歌詞はさっぱり分からないのですが、なぜか英語っぽく聞こえるので不思議な味わいです。
連動要素である、GBアドバンスをつなぐと行ける島(e+では繋がなくても行けるらしい)は、年中夏の虫が捕れる(植樹の必要あり)、住人と仲良くなると何かある、河童のカッペイの歌が聞ける等のメリットがありますが、無くて進行に困るというほどのことは無いので、これだけのためにわざわざ環境を整える必要はないと思います。
あと、別売のカードeですが、裏に書いてあるあいことばを手紙に書く、もしくはeリーダーに通すと独自の返事が来る(プレゼント有り)という仕様でして、そのキャラのカードがあれば、普段出せない相手(たぬきちやぺりこの様な固定キャラ、村にいないキャラなど)にも手紙を出せるというのが一番面白いところです。チャイム用のとたけけ村メロカードや、リーダーを通すとミニゲームができるカードもあります。
正直、任天堂にしてはあざとい商売にも思えますが(そういえばファミコン前はカード製作が本業だった……)、楽しめたので許しましょう(えらそう)。
最後に、家具のファミコンで往年のソフトが遊べるのは、当時シャープ製の高級ファミコンでしか味わえなかったようなクリアな画面で楽しめるのが非常に良かったです。
なかでも、バルーンファイトはGB版(リメイク作で女の子が主人公、しかも1人用)でしか遊んだことが無かったので、感動しました。
まだ当分遊べそうな本作、中古価格が下がらないのも納得です。中古対策に頭を悩ませているメーカーにはもっと参考にしていただきたいものです。
(毎日ゲームクエストに投稿した物です)