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いつか重なりあう未来へ サユリ編(SME) [プレイステーション]

この「いつか重なりあう未来へ」は
サユリ編とシロウ編がありまして、
ヒロインがサユリかと思ってサユリ編を買ったら
主人公がサユリだったという
何とも言い難いミステイクをおかしてしまい、
折角なので始めてみたのですが、
今で言うところの乙女ゲーを遊ぶのは
当時としてはかなり辛かったです。

と思っていたら
仲間達には女の子も同数存在していたため、
サユリをむさ苦しい男どもに取られるくらいなら・・・と
女の子達と仲良くする方針でプレイしてみたところ、
そう、
恋愛対象は女の子も含まれていたのでした(笑)。

sayuri.jpg
(楽しい女同士のデート)

つまり
恋愛ゲームとして見た場合、
本作は
このサユリ編が
女=男・女=女のカップリング、
でシロウ編が
男=女・男=男で遊べることになります。
ほぼ同時期に出た
似たシステムを持つ「エラン」
主人公の性別を両方選べる汎用性の高さを持っていたのに比べると
二本に分けて売るなんてせこいんじゃないかとも思えます。
ただ、
普通なら恋愛対象にならないサブキャラにも
すべり止め的とはいえエンディングが用意されていた事には
好感が持てました。
とはいえ
全体的にシステムがもっさりしており
プレイ時間が(エラン比で)倍以上長くかかってしまうのは
複数のキャラを攻略したい方にとってマイナスポイントでしょう。

sayuri2.jpg
(何でばれたんだ)

さて、
乙女ゲー・百合ゲー(シロウ編はギャルゲー・ボーイズゲー)的な
視点でばかり語ってきましたけれど、
この作品は一昔前のアニメSF的なストーリーの
育成シミュレーションという色合いも強く、
時折挿入されるムービーもそちら一色です。

未確認生命体との交戦状態にある地球で
彼らと戦うための兵器・ヴェクトライド(陸海空宇宙対応ロボット)の
搭乗員になるために集められたエリート候補生たち。
基地のある南の島で
パイロットを目指して鍛えられる中、
仲間達との友情を育んでいくというお話で、
基本は学園生活に近いものの
地球の存亡に関わる任務ゆえ
自分の能力をしっかり上げていないと
中途で脱落してしまうというシビアさも併せ持っています。
ちなみに
汎用ロボットであるヴェクトライドは三人乗りでして、
レゾナンスが高くないと(息が合っていないと)
まともに運用できないため、
パートナーたちとは仲良くする必然性もあるのです。

この相棒は自分で選べるのですけれど、
友好度に加えて嫉妬度みたいなものもあるため、
片方とばかり仲良くしていると
レゾナンスが下がるという
三角関係の難しさみたいなものも表現されています。

sayuri3.jpg
(女同士の会話)

育成は一週間のスケジュールを決めて実行という
当時としてはスタンダードな作りで、
土曜日の演習ではしばしばミニゲームが登場し、
これがタンクバタリアンをゆるくしたような内容なんですが
アクションが全く駄目という方には少々辛いような気もします。
その前後にはメールをチェックしたりデートの約束をすることもでき、
休日の日曜日にデートしたり散策したり休養をとったりする訳です。
ただし
仲間達には好きな科目があって、
それを重点的に履修した方が
デートをするより好感度アップにつながるので
一筋縄ではいきません。

sayuri4.jpg
(友好的なメール)

~この段落はネタバレにつき反転で見られるようにしています~

ストーリーは終盤にかけてかなり盛り上がりますが、
ガンダムのリュウ(もしくはマウアー)とデッドゾーンのキャリー(どぇ~っす)のような
自己犠牲の重ねがけというのは
ちょっと反則のように感じました。
あと、終盤も大詰めの所で
選択肢を誤るとバッドエンドというのも厳しかったです。


sayuri5.jpg
(終わり間近の発言)

まあ乙女ゲーとか百合ゲーなんて書いてきましたけれど、
最近のものに比べると表現がつつましく
むしろ微笑ましいくらいなので、
ハードなものが好きな方にはお勧め出来かねます。
そのぶん
ちょっと興味があるなんて方にはいいんじゃないかなと思える作品でした。

sayuripack.jpg

※画像は(c)SME


いつか重なりあう未来へ サユリ編

いつか重なりあう未来へ サユリ編

  • 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックエンタテインメント
  • メディア: Video Game



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ケン

こんばんは、百合ブロガーです。

致命的なミステイクをものともしないどらお師匠に、またも感服しました。
女同士で「人肌恋しくなっちゃって」というのもいいですね。
まあ男女間でも最近は耳にしませんが…。
ボクはPS1を持ってなかったので、なにかと興味深いです。
by ケン (2009-10-29 00:02) 

どらお

ケンさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
基本的にゲーム好きなんで、
多少のことにはへこたれない耐性がついております。
ちなみに
人肌恋しい彼女は
妻子持ちの上官と出来ていたり
シロウと仲良くなる際は背中を押してくれるなど
ギャルゲーらしからぬ人物なんですが、
どうみても20代半ばなのに16才という事になっております。
それから
ソニーがゲーム界の覇権を握る足がかりとなったPS1は
参入の敷居が下がったこともあって
多くのメーカーが参入し、
そのお陰で
安易なつくりのソフトが山ほど発売されるようになり、
隠れた良作は文字通りすっかり隠れて
まったく売れない物も出るようになってしまいました。
従来のゲームにはない着眼点・魅力を持ったソフトがあるという
プレイステーションの特徴も
その副産物と言えるのですが・・・。
というわけで
埋もれた良作を今後も紹介していきたいと思っております。
あ、
本作は好きな人には魅力的ですが
良作とまでは行きませんのであしからず(笑)。
by どらお (2009-10-29 15:37) 

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