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アナザーコード:R 記憶の扉(任天堂) [Wii]

ニンテンドーDSのアドベンチャーゲーム「アナザーコード 2つの記憶」。
その二年後を描いた続編で、
「R」といってもリメイクではありませんのでご注意下さい。
なお、
「2つの記憶」を遊んでからだと更に面白くなるのは確かですが、
DS版とのデータ連動は無いですし、
前作の内容については話の中で語られているため
本作が初めてでも十分楽しめると思います。

ash.jpg
(アシュレイ16歳)

ようやく再会できたにもかかわらず、
新たな研究所に再就職した末
結局ろくに帰ってこなくなって一年以上経ったある日、
携帯端末(本作ではDSiを模しているのでカメラ付き)を送りつけると同時に
職場近くにある湖畔でのキャンプを提案してきた父。

cord2.jpg
(悪い人じゃないけど間違いなく困った人ではある父)

父に対して失望していたうえに
友人との約束もあり
まったく行く気が無かった主人公アシュレイでしたが、
母代わりであるジェシカ(父の妹)の熱心な勧めもあって
重い腰をあげてキャンプ場に出かけることになりました。

cord.jpg
(選択肢もアシュレイの身振り付き)

到着早々バッグを盗まれたり、
不器用で段取りの悪い父にイライラしたりで
やっぱり来るんじゃなかったと後悔するアシュレイ。
しかし
キャンプ場の所々で
それまで全く思い出すことの無かった
十三年前に母とこのキャンプ場に来たという思い出が
フラッシュバックのようによみがえり、
その後すぐに殺されてしまった母の
事件の真相にせまっていく事になる・・・というストーリーです。

cord4.jpg
(登場人物も多彩)

前作でのDSの機能を活かしたパズル的謎解きに代わり、
本作では重要なキーアイテムでもある
Wiiリモコンを模したRASという端末を使った謎解きがいくつも出てきます。
この難易度も適切な加減だったため
良い塩梅で悩めました。
ちなみに
脇役になったDSi(新型DAS)も
メール受信や写真を使って謎を解くなど多方面で活躍しています。


cord3.jpg
(リモコンで気になるところをポイント)

話は変わって
このシリーズが自分はすごく好きなんですが、
その理由の一つに
過去の殺人事件にかかわる謎を解き明かすというお話でありながらも
作品内ではそれほど殺伐とした雰囲気が漂っておらず、
遊んでいてとても居心地が良いという点が挙げられます。
萌えキャラや流血など
インパクト勝負みたいなアドベンチャーゲームが多い現在、
とても貴重な作品だと言っていいでしょう。

加えて
人間関係をはじめとした話作り、
ちょっとした仕草も味がある人物造形、
動きも面白い背景、
途中から見られるようになる監視カメラでの野良犬の話、
CING作品ではおなじみになりつつある
二周目で追加される部分などなど
派手さはないものの全体が丁寧につくられていて
好感の持てるゲームでした。

そして最後に一言。
前作のエンディング後に「また会いましょう」みたいなメッセージがあったものの、
実際に制作・発売してくれたCINGと任天堂には感謝しております。
それほどヒットしたわけじゃない作品の続編で
キャッチーな売りも格別見あたらない
どちらかと言えば地味な作品を発売してくれたことは、
ハードホルダーの責任感という見方をしたとしても
すばらしい姿勢だと思います。


※画像は(c)任天堂・CING


アナザーコード:R 記憶の扉

アナザーコード:R 記憶の扉

  • 出版社/メーカー: 任天堂
  • メディア: Video Game



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コメント 4

ケン

こんばんは。

『アナザーコード』と『ウィッシュルーム』をイイトコ取りしたような、
このソフトは大好きです。
終盤の作りこみがやや甘い気もしましたが、
湖畔の映像などは素晴らしかった。
遊びもせず、「Wii=グラフィックが弱い」みたいなことを言ったり、
信じたりしてる手合いが多いので、情けなくなりますけど。
まあ、任天堂の宣伝不足も原因かな。

天然キャラの父リチャードがいい味を出してますが、
立派なロック少女(?)に成長したアシュレイが、
誰が何と言おうと最高です!
by ケン (2009-09-29 00:39) 

どらお

ケンさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
「ウィッシュルーム」に比べると
色気が大幅に減退している感もありますが、
前二作のいいとこ取りというご意見には賛成です。
終盤は確かにそうですね。
研究員や記者などの登場人物や
マシュー関連の描き方など
少し物足りなく感じました。

それから
「Wii=グラフィックが弱い」みたいな意見は
スペックの数字だけで判断しているんでしょうね。
「DS=面白いゲームがない・脳トレ系ばかり」なんて意見同様、
ろくに遊んでもないのに
ネットの情報をちょっとかじっただけで
知った風なことを言ってしまう最近の風潮は
ネット文化の悪い側面だと思います。

リチャードがかつてロック青年だったことが発覚して
アシュレイもショックを受けていましたが、
外見以外は父親に似てそうですね、彼女(笑)。
by どらお (2009-09-29 10:56) 

setakemura

とても丁寧に作られたアドベンチャーゲームで、
ちょっとしたイベントの謎解きも複数回答があり、
それぞれに違ったコメントが用意されているあたりに痺れました!

2周目がこんなに楽しかったアドベンチャーも珍しいです。
特に、ちっちゃくなったカバンには笑いました。
by setakemura (2009-09-29 18:41) 

どらお

setakemuraさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
なんとそういう仕掛けもありましたか。
頭が固いので気づいてませんでした(汗)。
再調査してみます(笑)。

二周目はジュリエットレイク通信など
追加要素が笑えるものが多かったのも良かったですね。
あと
サクサク進められるのも
いつもながら素晴らしいと思いました。
by どらお (2009-09-29 23:14) 

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