サクラノート ～いまにつながるみらい～（マーベラス）

祝・FF新作発売。
というわけで
本日はサクラノートをお届けします（おい）。


（普段はこんな感じで街なかも移動）

本作はいまどき珍しい
動きの丁寧なドットキャラを使った
パッと見スーファミのようなアドベンチャーゲームで、
各章の最後にあるボス戦だけはアクションになりますけれど、
それぞれパターンが明確なので覚えてしまえば楽勝という
ロートルゲーマーにも優しいつくりになっています。
メインストーリーは主人公（小五男子）を使ったプレイになりますが、
プレイを進めていくと開いていく
彼んちの飼い猫とヒロイン家の飼い犬のストーリー（いわゆるザッピング風）や
章クリア後に出てくる主人公の父のつぶやきによって
多面的に話が見られるというか
本編では分からなかった部分にも気づくという構成で、
作品全体が楽しめるようになっています。


（犬編だとプレイヤーには彼の言葉が分かるように）

そのストーリーですが
簡潔に表すと
ジブリチックな はじまりの森・尾道三部作風味（謎）
という感じでしょうか。

高台の神社にある桜の大木が
隣町に生えている枯れかけた子供の為に気を送り続けていたところ
高層マンションではね返された気が精霊達まで活性化させてしまい、
妖怪となった彼らから街を守るため、
そしてこのままでは枯れてしまう桜の親子を助けるために
主人公と転校生であるヒロイン、彼女の先祖で桜を枝分けした張本人である樹医、
影の主人公ともいえる猫と犬、
くわえて主人公とヒロインの両親などがたたかうという物語です。


（心ならずも妖怪とご対面）

というわけで
個人的にはのんびり楽しんだ末に隠し要素も出し尽くし
とても満足しましたが、
ネットをながめていると
かならずしも評判が良いとは言えないことに気づきました。
で、
否定的な感想を読んでいて思ったのが、
急いで遊んでいるとそういう感想になるかも・・・という事でした。
アナログ万歳的なゲームの作りからして
今時の派手なつくりのゲームが好きな人や
買ってすぐクリアして売ってその資金を足しにまた新しいゲーム
みたいな遊び方をする人には
全く向かないだろう、
それ以前に見向きもされないだろうとは思ってましたけど、
交通機関にはじまりケータイやらネットやら何やら
周囲がせわしくなりすぎてしまって、
このゲームの実際のターゲットと思われる
大人のゲーマーも忙しくなってしまっているのかしら・・・。


（マイペースながら家族愛が泣かせる猫編）

まあベテランクリエイターたちが好きなように作った感あふれる
（ときにそれが鼻につく）作風なので
主人公の父がゲーム業界の人だったり
その彼が作り手が思ってるであろうイメージ以上に
プレイヤーからすると活躍している印象を受けたり
ドリーマーな彼とリアリストな妻
（ヒロインの両親も似たところあり）という取り合わせに
女性ゲーマーは反感を持つんじゃないかと感じる事など気になるところはいくつかあります。
けれど、
リリースされる作品の数だけは星の数ほどあるのに
本当の意味での個性に欠けるゲームが大多数という現在のゲーム界において、
こういうゲームは貴重な存在だと強く思う今日この頃なのです。

そうそう、
余談になりますが
本作の予約特典サントラはものすごく豪華です。
同じ作曲者（植松氏）の「アナタヲユルサナイ」予約特典サントラは
三曲収録というお茶を濁したようなもの（というか予約特典としてはこれが普通）でしたが、
こちらはなんと28曲収録という、
サントラを販売する予定がないからなのか
ケースが紙ということを除けば売り物のようなボリュームになっています。
なお
ゲーム内にも
要素を全てオープンさせると使えるようになるサウンドテストモードがあり、
そちらと比較してみたところ
エンディングテーマ「きみと走るとぼくは泣く」（ヴォーカル曲）だけがサントラ未収録でした。


（ヒロイン七海）

※画像は(c)マーベラス

サクラノート ～いまにつながるみらい～ 特典 オリジナルサウンドトラック「音の贈り物」付き

• 出版社/メーカー: マーベラスエンターテイメント
• メディア: Video Game

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