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ペーパーアドベンチャー2(電波新聞社) [書籍]

ゲームブックという物がかつて存在していた事を知る人は
ゲーマーの中でも相当なオールドゲーマーだと思われますが、
それは何かと言いますと
今で言うアドベンチャーゲームやロールプレイングゲームを
本の上で行おうという、
ある意味テレビゲームの原型の一つとも言えるものでした。
中世風RPG的な物や
Zガンダムのジェリドメサが主人公の本を持っていた記憶があります。

と言われても
なかなかイメージしづらいという方のために
どんな感じだったのか再現してみます。

1.道が二つに分かれている。
 ・右に行く→2へ
 ・左に行く→3へ
2.目の前には扉がある。
 ・開ける→4へ
 ・引き返す→1へ
3.井戸に落ちてしまった。(ゲームオーバー)
4.扉には鍵が掛かっている。
 ・蹴破る→5へ
 ・鍵を探す→6へ
 ・あきらめて引き返す→1へ
5.扉は思っていたより堅く足を痛めてしまった。(ゲームオーバー)
6.植木鉢の下に鍵を見つけた。→7へ
7.外に出ることが出来た。(ハッピーエンド)

もちろんこんな単純な物は無いですが
システム的にはどれも似たような感じでして、
RPG的な作品だと戦闘場面でサイコロを使うこともありました。

というわけで本題に入ります。
このペーパーアドベンチャーは海外で普及していたゲームブックというジャンルが
まだ日本でほとんど知られていない頃
ベーマガ(マイコンベーシックマガジン)誌上で
いち早く紹介していた手塚一郎氏の監修による
短編集の二冊目となります。

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(表紙)

全31編という事もあって
ジャンルは多岐にわたっており
メルヘン・学園・推理・冒険・SF・脱出・時代・格闘などとなっておりますが、
残念ながら
たいていの場合は短すぎて物足りなかったです。

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(内容見本)

巻末に採用されれば謝礼ありという
作品募集の告知があるんですけど
この本の三冊目は出ておりません。
応募した方はどうなったのかしら(汗)

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(当時のベーマガ系ムック一覧。BBS電話帳には特に時代を感じます。あとオールアバウトナムコを買わなかった当時の自分を責めたい)

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コメント 8

ケン

こんにちは。

小中学生の頃、ゲームブックが好きでした。
いつか自分で書きたいとさえ思っていたのに、
すぐに下火になりましたね(笑)。

この本は知りませんでしたが、
日本のゲームブックのハシリ、という位置づけなんですね。
でも、31篇は多すぎるなあ!

ゲームブック的需要が、
ビデオゲームに吸収されたのは間違いないですが、
絵に凝ったり、システムに凝ったり、
「文章を楽しむ」というゲームブック本来の魅力は、
受け継がれていない感じです。
by ケン (2009-08-13 17:06) 

M_t

どうも。
うわ~、すごい懐かしいです、ベーマガの巻末の方で、よくやりました。
それから、ベーマガでは飽き足らず自分でも作ったりして、学校で友達にやってもらったりしてましたよ。
シナリオひとつひとつはあまり覚えてないですけど、GAME OVERが理不尽だと感じた記憶だけ残ってます。(笑)
by M_t (2009-08-13 17:49) 

setakemura

懐かしいですね。

ファミコンが発売になる少し前、
テーブルトークRPGの教科書のような翻訳本を買いまして、
よく甥姪を集めてゲームマスターを気どっていました。
そんな頃に、やはり翻訳もののゲームブックのシリーズを
買って来ては遊んでいました。
1冊が厚手の文庫本ぐらいあり、
自分でサイコロを振りながら進めて、
アイテムとステータスを次の巻に持ち越し、
完結まで数巻を要する大作でした。

なので、話が短いゲームブックは、
端から侮って手を出さなかったのですが、
中には名作もあったかもしれないと思うと、
ちょっと惜しいことをしたかもしれません。

10年以上前になりますが、
エニックス文庫からドラクエやワンダープロジェクトの
ゲームブックも出ていましたよね。
by setakemura (2009-08-13 18:27) 

どらお

ケンさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
世代的にどうなんだろうと思っていましたが、
自分で書きたいと思うほど遊ばれてたんですね。
一時は書店で結構な数が置かれていたにもかかわらず、
消えるのは実に速かったです。
やはり
テレビゲーム登場による影響が
とてつもなく大きかったのだろうと思います。
それから
収録数が多すぎる原因ですが、
元々ペーパーアドベンチャーは
ゲームブックから見て
ショートショート的な存在という風に意識されていたようなので
(だからブックに対してペーパーなのかな)
読者からの投稿という要素も相まって
必然的に短編集になったのだと思われます。
あと
ゲームブックならではの楽しみに関してはそうですね。
アイテムやら何やらをメモしたり
少ない説明から想像力を駆使して情景を思い浮かべたりと
アナログ的な要素も面白さの一つでしたから。
その点
文章の占める位置がハイスペック化に反比例して
年々低下している感すらある
テレビゲームとは好対照なのかも知れません。
by どらお (2009-08-13 21:56) 

どらお

M_tさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
当時はパソコンが非常に高価だったこともあって
ベーマガはPCを持っていない読者も結構居たんですよね。
そういう層や
プログラミングが苦手な層を主として
(自分は両方だったかな・・・)
結構な読者が楽しんでいたコーナーだったように思います。
そうそう、
やはり遊んでいると
自分でもちょっとした物を作りたくなるんですよね。
ノートにちょこちょこと書いておりました。
その敷居の低さも良かったんだと思います。
ゲームオーバーは理不尽な物が多かったですね。
腹立ち紛れに直前の選択肢から再開していたのも
今では良い思い出です。
by どらお (2009-08-13 22:01) 

どらお

setakemuraさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
懐かしがっていただけて良かったです。
テレビゲームの原型の一つと書きましたが、
テーブルトークRPGもまさに原型の一つですよね。
それにしても
まさにゲームブックの王道ともいうべきコースを歩まれていたとは。
何だかあこがれてしまいます。
私のようなちょっとかじっただけの者が
知った風なことを書いて申し訳ありませんでした(汗)。
ペーパーアドベンチャーについては
手塚一郎氏が
長編のゲームブックでは根気が続かない人も遊べるとか
読者からの投稿ゆえに新鮮な発想があるなど
単なる縮小版とは違うという意気込みを前書きでも書いていましたが、
どちらかというと
玉石混淆で石の方が多いという印象でした。
そういえば
テレビゲームからの逆輸入ともいうべきゲームブック、
ありましたね。
ナムコ作品もドラゴンバスターやワルキューレなど
いろいろ出ていた覚えがあります。
ちょっと読んでみたいなぁ・・・。
by どらお (2009-08-13 22:13) 

道化の真実

ゲームブックで検索して参りました。
はじめまして。
道化の真実と申すものでございます。
えっと、

ペーパーアドベンチャーについてでしたら
以下のページを見ると楽しめると思います。

http://www.north-wind.ne.jp/~yoshino/sougou/c/pad.html

 また、ゲームブックにつきましては、
「ゲームブック倉庫番 @ ウィキ」

http://www23.atwiki.jp/gamebooklist/

というのも見てみてください。
こちらも楽しめると思います。

by 道化の真実 (2009-08-13 22:28) 

どらお

道化の真実さん、はじめまして。
コメントと興味深いサイトの紹介をありがとうございます。

本名吉野さんのオールアバウトベーマガは
BBSがある頃書き込ませてもらったりしていて
なじみ深いサイトなのですが、
ペーパーアドベンチャーについても
詳細に書かれていたとは知りませんでした。
ウィキの方はこれまた凄いデータベースですね。
東京創元社のナムコゲーム系作品も網羅されていて
タイトルや内容が分かってためになりました。
それから
道化の真実さんのブログも覗かせていただきましたが、
今でもゲームブックに類する書籍が発行されていた事に驚きました。
書店で専用棚があったような時代と違うものの
今も探せば新刊があるんですね。
大きな書店に行ったら見てみようと思います。
by どらお (2009-08-14 08:38) 

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