中原の覇者-三国将星伝(ナムコ) [PSP]
かつてはナムコも、
独眼竜正宗や三国志などの歴史シミュレーションゲームを出しており、
それぞれとっつきの良い佳作だったのですが、
新世代機になって以降は(アンソロジー物を除き)ご無沙汰でした。
で、もう出ないだろうなぁ・・・と思っていた頃に出たのが本作です。
歴史シミュレーションの第一人者、コーエーの物に比べると、
はるかにとっつきが良いのは相変わらずでして、
かといってシンプル過ぎる事も無く、
なかなか楽しめる良作でした。
各武将には得意な分野があり、
それ以外の仕事はさせられず、
レベルが上がると分野が増えたりもするのですが、
これが武将の個性付けにつながっていたように思います。
それに加えて漫画調の武将イラストが、
マイナーな武将でもオリジナルのデザインであり、
この二点でそれぞれの武将を生き生きと描くことに成功しています。
実際、大抵のシミュレーションでの無名キャラは、
RPGの色違い雑魚敵のような使いまわしアバターが多いのですけれど、
本作は、演義的には端役もいいところな武将ですら、
ちゃんとしたイラストがくっついておりました。
この辺は他社にも見習って欲しいところです。
なお、本作での戦闘は、
単なる戦力差以上に戦意や得意地形、支援などが物をいい、
しかもリアルタイムなので息をつかせない魅力がありました。
難点としては、
終盤が惰性という面クリア型でないSLGの宿命は逃れておらず、
AIも例に漏れず馬鹿です。
折角ある一騎討ちモードも、
強い方が牽制していれば勝ててしまうという奥の浅さゆえ、
あまり存在意義が感じられませんでした。
あと、攻城戦が攻め手に厳しいというのもあるのですが、
これはある意味リアルとも言えるので、
難点とは言えないかも知れません。
PSPで出たからか、
あまり知られてない存在の作品ですが、
埋もれされるには惜しいものがありました。
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