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プリズムコート(富士通パソコンステムズ) [プレイステーション]

祝・全日本女子バレーボールチームオリンピック出場。

というわけで
今回はギャルゲーで唯一バレーボールを題材にしている
この作品を紹介します。

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(全員集合)

アニメーター(「宝魔ハンターライム」の中嶋敦子氏)が
デザインしたキャラクターは
今となっては80~90年代を強く感じるものの安心のクオリティで、
ゲーム中のグラフィックも
(若干不安定なところはあれど)
大きく質が下がることはありません。
それに加えて主人公以外はフルボイス仕様。
数あるギャルゲーの中でずば抜けているとは言えないまでも
合格点は余裕でクリアしていると思われます。

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(前任者の素人コーチと選手たち)

それはさておき、
このゲームの一番のポイントは
実のところ
バレーボール育成シミュレーションゲーム部分が
思いのほか優れている事でしょう。

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(プレイヤーは故障でバレーをあきらめた教師)

一教師である主人公が
全日本にも選ばれていた元バレーボール選手と知った
同僚(素人コーチ)に
ぜひバレー部のコーチになって欲しいと
頼まれるところから始まるこのゲーム。

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(チョコとかくれるけど残念ながら恋愛対象外)

6人いる選手たちを育成して
都大会を勝ち抜き、
インターハイや春高バレーへの出場と
そこでの優勝を目指すことが目標になります。
人数については補欠なしという欠点になってはいますが
ギャルゲー的に散漫にならないという点では
良かったのではないかと思われます。

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(全国には数々のライバルが。この台詞は阪急・近鉄好きには実に痛い)

バレーボールはチーム競技なので、
個人個人の能力が高ければいいという訳ではありません。
その辺りは
キャラクターそれぞれの友好度が対応しており、
これが上がってくると
ミスした後にフォローしてくれるようになるなど
試合中のつながりが目に見えて良くなっていきます。
友好度は中学以前からの付き合いで元から高めとか
初期値の時点でキャラクターごとの差があるため、
軽視できません。

そうして仲が良くなってくると
下校時や休日に
生徒同士で居るのを見かけるなど、
何かと効果が実感できるようになっています。

prc10.JPG
(公園の鳩にレース鳩の名前を付けている・・・の図)

なお
発売された時代が時代だけに
現在のバレーボールとは若干違うところもあります。
サーブ権方式だったり(これはオプションでラリーポイント制に変更可だが)
15点1セットマッチだったり
リベロ(交代自由な守備専門選手)が無かったり・・・。
まあ
基本は同じなのですぐ慣れるでしょう。

このゲームには
必殺技があるため
荒唐無稽なものと思われそうではありますが、
パワーやジャンプ、スピードなど基本能力を鍛えたり
レシーブ、トス、アタックなどの技を磨いたり
時間差攻撃やツーアタックなどの連携技を鍛錬したりなど
育成部分が理にかなっており、
遊んでいて何だかなぁという部分が少なかったです。

prc6.jpg
(カットイン画面)

ギャルゲーにおけるパラメータ上げ部分は
どうしても退屈なものになりがちです。
しかしながら
そこ(パラメータ上げ)がバレーボール選手育成である
このゲームの場合、
その部分が優れているため
あまり苦痛に感じないのが素晴らしいです。

prc7.jpg
(試合画面)

というわけで
バレーボール育成ゲームとして出来が良い
という点をアピールしてきましたが、
このゲームは
ストーリーもキャラクターごとにメリハリがついており
なかなか面白いです。

特に
(容姿が)ロリで重度のオタクというキャラは
ストーリーまで熱血スポ根ものをパロディ化したもので、
古くてカルトなネタまで仕込んであるサービス精神は
その筋の人にはたまらないものがあるような気がします。

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(文化祭で演じられる劇)

あえて難点を挙げるなら
三年間もある割にイベントが少ないこと、
休日の外出先で誰に会うのか
それとも誰にも会えないのかが運であること、
フラグがどこで立つのか分かりにくいこと、
まんべんなく育てようとすると
好感度の順番がコロコロ変わってしまうため
ギャルゲー部分の難易度が高いこと、
こんな感じでしょうか。

とはいっても
誰とも格別な関係にならなくても
高校の三年間を
バレー一筋にがんばって
相応の結果を出してゲームを終えると
結構な満足感があるので
本当に不思議なゲームだなと思います。

中古価格が高めであるところにも
プレイヤーの満足度が現れているのではないでしょうか。

prc5.jpg
(一番贔屓の早苗ちゃん)

ゲームアーカイブス化が待たれる作品です。

※画像は(c)富士通パソコンステムズ


プリズムコート

プリズムコート

  • 出版社/メーカー: 富士通パソコンステムズ
  • メディア: Video Game


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犬塚ケン

こんばんは。

意外と良くできてるゲーム部分、てんこ盛りのパロディ要素など、
遊んだことはないですが、ギャルゲー黄金時代を感じました。

オリンピック出場記念で、アーカイブ化されるといいですね~。
by 犬塚ケン (2012-06-02 21:09) 

どらお

犬塚ケンさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
時代を考えると「かなり」良くできていると
言っていいくらいのゲームですが、
パロディはそれを狙って(喜んで)やってると
思われるものの、
過半数のプレイヤーにはヒットしてないと思われます(汗)。

アニメになったとかじゃなく
メーカーがゲーム業から退いたというパターンなので、
アーカイブス化は
それほど難しいことではないと思うんですけど・・・
もっとマイナーな作品も出てるのに
いまだに出てないのは何故なのかしら。
by どらお (2012-06-03 15:53) 

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